日付
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2011/02/11
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サブタイトル
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説明
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豊田賢治(とよたけんじ)
ーーー以下、2011年2月11日付の日本経済新聞より引用ーーー 現物株保有は仲介の立花証券
幻冬舎は3日、投資ファンドのイザベルリミテッド(英領ケイマン諸島)が1月7日時点の主要株主から外れ、立花証券が第2位株主になったと発表した。幻冬舎は見城徹社長によるMBOを目指し、2010年12月27日までTOB(株式公開買い付け)を実施。その期間中、対抗するかのように幻冬舎株を買い進めたのがイザベルだ。 議決権の35%超
そのイザベルが主要株主から外れたのは、現物株が取引を仲介した立花証券の手元にあったからだ。イザベルは幻冬舎株の大半を立花証券を通じた信用取引で買い集めたが、代金を精算し現物株を引き取る「現引き」をしていなかった。現在もイザベルは幻冬舎株を引き取っていない模様だ。 幻冬舎はMBOの賛否を問う臨時株主総会を15日に開く。株主を確定させる1月7日時点で、イザベルでなく立花証券が株主であることを確認。立花証券側に問い合わせると「顧客(イザベル)の意向を踏まえ、議決権を行使するかどうかは我々が判断する」とも説明したという。 制度の盲点突く
一方で、イザベルの代理人を務める豊田賢治弁護士は「証券取引所の規則などを精査したが、法的に問題はない」との立場。専門家の間でも意見が分かれ、議論を呼びそうだ。イザベルにとっては信用取引を使う利点がほかにもありそうだ。姿を見せないまま、株主総会に自らの意向を反映できることだ。 ファンドの運営者はなぜ姿を見せないのか。関係者がいぶかるのはこの点だ。イザベルの代表者であるヴィジャヤバラン・ムルゲス氏は、租税回避地での会社法務を専門にする法律事務所の弁護士。ファンドの実質的な運用者は「日本人か日本市場によく通じた人物」というのが関係者の一致した見立てだ。 交友関係が広い見城社長の元には、様々な助言や気遣う声が多く寄せられるが、本人は「上場している以上は覚悟がある。全く心配していない」。さらに「イザベルとは協力して、共に企業価値を高めていきたい」とも話す。だが「会社の将来を話すにも、姿を見せない株主とどう接したらいいのか」と、狙いを明らかにしない買収者に不信感も募らす。 株主総会で立花証券が反対に回ればMBOはいったん否決される。実はTOBの締め切り後もイザベルは幻冬舎株を買い進め、幻冬舎株は1月末に35万円台にまで上昇した。幻冬舎の1株当たり純資産額は37万円余り。TOB価格である24万8300円より高値での買い取りを狙っているのかもしれない。 58%を握る見城社長のTKHDと、イザベル・立花証券の主張が平行線をたどれば、15日は新たな攻防の始まりになる可能性もある。 (玄忠雄)
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2024/10/14 02:39:44 | update | りょう |
2024/10/14 02:36:07 | create | りょう |